バロック様式建築物

バロック様式建築物

バロック様式建築物 迎賓館が建築された当時の日本国内における西洋風の建築様式は、16世紀末からヨーロッパにおいて流行した華美な装飾を特徴とするバロックや、西洋の古典主義建築のスタイルであるルネサンスといった様式が採用されています。中でも19世紀に威厳ある豪華さへの注目から復興したバロック調の建築物はネオ・バロック様式と呼ばれており、迎賓館はそのひとつに数えられます。
こうした様式の西洋建築は日本にもたらされた当初、お雇い外国人と呼ばれた外国人技術者によって作られており、明治16年に落成した鹿鳴館はジョサイア・コンドルが設計した物です。
しかし、明治42年に建築された迎賓館はこのジョサイア・コンドルに師事した日本人建築家が設計した西洋建築であり、日本人が手掛けたネオ・バロック様式のデザインです。また、建設当初は東宮御所として設計されたことから、西洋的な豪奢な彫刻の中にも菊花紋章が刻まれており、日本的な文化を感じることができます。

赤坂離宮と京都迎賓館の解説から現代までの簡単な歴史

赤坂離宮と京都迎賓館の解説から現代までの簡単な歴史 迎賓館は外国の君主や首相などを迎えるための施設です。日本には東京の赤坂離宮と京都迎賓館の2つがあります。赤坂離宮の歴史は、20世紀初頭に、ジョサイア・コンドルの弟子である片山東熊によって東宮御所として設計されたところから始まりました。第二次世界大戦後には、外国との関係がより密になり、諸国の賓客をもてなす必要が生まれました。
そのため、賓客を迎える場所が必要になり、赤坂離宮が改修され迎賓館として使用することになりました。21世紀の初頭にはさらなる大改修が行なわれ、現在は国宝に指定されています。近年では、アウン・サン・スー・チー氏やドナルド・トランプ氏などが訪れました。京都迎賓館の歴史は、20世紀にはじまりました。
1994年に建設が決定され、2005年に開館しました。赤坂離宮とは対照的に純和風の建築様式です。近年では同じくアウン・サン・スー・チー氏や、ジョージ=ブッシュ氏などが訪れています。現在は一般公開もされています。